大王埼は、三重県志摩半島の南東角、遠州灘と熊野灘を二分する如くに突出した、海食台地を形成し、断崖に立てば、 果てしなき太平洋を、一望の下に見渡すことが出来、普の豪壮な海景は、「伊勢志摩国立公園」中の圧巻とされております。
付近海域は険礁、暗岩が散在しており、なかでもひときわ目につく高さ8,4メートルの大王岩(大王島)は、 「伊勢の神埼(こうざき)、国埼(くざき)の鎧、波切(なきり)大王なけりゃよい」とうたわれここで難破する船は、 後を絶たなかったといわれました。白亜の灯台の建つ一角は、城山(じょうやま)といい、 海上に雄飛した九鬼水軍の城塞のあったところ。
大王埼灯台の建設計画は、明治17年に起こっており、大正2年、サンマ漁船が遭難し一瞬にして死者51名を出し、 大正7年には、3千トンの巡洋艦「音羽」か大王岩に激突座礁していますが、灯台の建設開始は何故かそれから10年後でした。 昭和2年5月16日起工、同年10月10日に完工、点灯は完工前の10月5日でした。 灯塔は鉄筋コンクリート造りですが、当時の鉄筋コンクリート造りの灯台は、角形であったのに比べて、円形に成っていること、 短期間に建造していることなどから、鉄筋コンクリート造りの建築技術が、 この頃飛躍的に進歩したことをうかがい知ることができます。
灯塔の高さ22.5メートル・平均水面から光源までの高さ45.53メートルあり、 光度6万8千カンデラ・光達距離18.5海里となっております。
●大王埼灯台資料展示室
平成22年3月5日、日本財団からの助成並びに志摩市の協力のもと、灯台を訪れる多くの人々に灯台の歴史や役割、仕組みについて理解して いただくため、グラフィックや模型・実物展示のほか、参加型装置による体験ができる場として開設しました。
なお、地元を紹介するコーナーでは、志摩市周辺の岬の紹介とともに絵かきの町、大王町の絵めぐりツアーに連動した絵画8点も展示しています。
大王埼パノラマルーム
灯台4等レンズ(疑似体験)
|
灯台ラボ
|
大王埼ミニシアター
|
岬めぐりギャラリー
|
●大王埼灯台リーフレット
大王埼灯台リーフレットをPDFで公開しています。画像をクリックして下さい。
●灯台へのアクセス
☆鉄道・バス等
・近鉄志摩線鵜方駅下車
鵜方駅前~(三重交通バス御座線)~大王崎灯台下車(約20分)、徒歩約10分
☆自動車
・ 伊勢自動車道伊勢西IC~国道167号、県道515号経由 約1時間