日本の歴史的灯台

鍋島灯台
鍋島灯台

 

所在地 香川県坂出市
点灯年月日 明治5年11月15日
塗色 白色
構造 円形・石造
光り方 不動赤緑互光 赤8秒 緑8秒
光りの強さ 赤 2,600cd
緑 2,600cd
光りが届く距離 赤 11.0海里
緑 11.0海里
構造物の高さ 9.8m
海面から
光りまでの高さ
28.8m
レンズ 第4等不動レンズ
電源 商用電源

 

灯塔の石材は、御影石であり、設計者は、R・H・ブラントンである。
ブラントンは次のような意見を述べ、設置された灯台の一つ。
「瀬戸内海は長さ250マイル、幅50マイルの内海で数千の島が散在し、船舶はその 間の特定海峡を航行する。したがって、暗夜の航海を容易にするため至る所に灯台を設置することは大事業であり、またその効用にも疑問があると判断される。 よって、船舶は夜間は停泊地まで灯台を目標に航行し、 航路の難所は夜明けを待って通航することにすれば数基の灯台でもこれが可能である。 私の提案した灯台は次の主旨に基づくものである。

1 岬の地形がまぎれなく、かつ暗礁などの危険のないところには、 灯台を設置しない。
2 夜間、航行困難または危険な海峡では、夜明けを待って安全な停泊地まで航行に必要な灯台を設ける。
3 灯台を設置すれば通航の容易にできる海峡や多数の島の間で船位確認の困難な場所に灯台を設ける。

以上に基づいて、私は神戸、大阪付近及び内海の灯台建設位置を予定し、 他方面の海事権威者に図ったところ、大多数の賛成を得た。」

 夜間の船舶を安全に導くために造られたはずの灯台が、 鍋島、釣島の2つの灯台にかぎっては、建設当初には船舶の停泊信号に使われていたことが明治初めの灯台当直日誌の切れ端に残っている。

 

 我が国最初期の洋式灯台として歴史的な価値が高いとして、令和4年12月12日、重要文化財に指定された。

 

 灯台に併設されていた石造の退息所(灯台職員宿舎)については、現在「四国村(四国民家博物館)」(香川県高松市)へ移築され、保存展示されている。

 

 

 

 

 

退息所があった頃の鍋島灯台

(退息所は四国村に移築され、保存展示されている。)

退息所

 

退息所室内

 

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